東京大学公開講座「心」
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心と社会
第1回 「こころ」と「からだ」と「くらし」の三角関係
精神疾患は心の病、身体疾患はからだの病、という分類は現実を正しく捉えているでしょうか。実際には、精神疾患がからだの変調を起こし、身体疾患が心の病を招きます。精神的健康は寿命にも影響するようです。また、心身の健康に環境(暮らし)が大きく影響することは論を待ちません。心とからだと暮らしが不即不離の関係にあることは当たり前のようでいて、医療界では独立したものとして捉えられがちです。この講義では、3者の織…
第2回 精神障害者と罪と罰
残虐な殺人事件が報道された際、「とんでもない事件が起きたな」とみなさん思うことでしょう。その後、その事件の犯人が精神障害者であることが続報され、そのため、刑事裁判にかけられることはないであろうと報道される際、「 仕方がない」と思う方もいれば、「とんでもないことだ」と憤慨される人もいるのではないでしょうか。この講義では、なぜ精神障害者は処罰されないのか、具体的にどのような場合に処罰されないのか…
進化と心
第3回 動物の心
「心」はヒトが生み出した概念です。広辞苑には「人間の精神作用のもとになるもの、またその作用」と書かれています。それ では、ヒト以外の動物に「心」はないのでしょうか? ヒト以外 の動物にも脳は存在し、精神作用も一部は確認されています。この講義では、進化を拠りどころとして、「動物の心」について考え ます。 05:30 「心」とは? 08:57 アニマルウェルフェアの基本概念 12:40 イヌの分…
第4回 ヒトの心はどのように生れ、進化してきたか?
ヒトは遺伝学的にはチンパンジーと最も近く、両者はいくつかの行動特性を共有しています。しかし、ヒトは他の類人猿と明白に異 なる認知能力を発達させました。とくに共感、教育、他者の心の理解、言語といった社会認知能力は、ヒトに固有の能力であり、こ れらのおかげで、ヒトは文化を切り開き、文明を築き上げました。では、そもそもなぜヒトは豊かな社会認知能力を進化させたので しょうか? この講義では、ヒトの心の進…
第5回 ロボットは心を持つか?
人工知能・ロボットが近い将来、「心」を持ち、人間を超える、というのは本当でしょうか? 「心」は人工的につくれるのでしょ うか? そもそも、「心」とはいったいなんでしょうか? ロボットが「心」を持つとしたら、人間の「心」とどう違うのでしょうか? 人工知能やロボットの研究の最前線が「心」にどう取り組んで来たかを紹介しつつ、これら の問いについて考えます。 00:50 人工知能(AI)の進歩 …
コミュニケーションと心
第6回 脳から見る人間の言語と心
人間を他の動物と分ける要素は、「言葉の使用・道具の使用・火の使用」だと言われますが、これらの要素はすべて、言語の本能が人間の脳に備わっていることに関係します。講演者の研究は、文を理解しているときの脳の活動の様子を機能的磁気共鳴画像法(fMRI)で測ることで、文法の中枢などを明らかにしました。この講義では、言語の特異性が、人間の心の生み出す芸術などにどのように反映されるかを明らかにします。 0…
第7回 子どものことばを育む心
小さな子ども、特に赤ちゃんを前にすると思わず、ふだん大人どうしで話すときとは全く異なる、独特のやり方で話しかけてしまう、という方は少なくないと思います。おそらく、子どもをかわいく思う「心」から出てしまう、このような「赤ちゃん向けしゃべり」。なぜ大人は小さな子に向けてそのような話しかけ方をするのか、このような話しかけ方は、子どものことばの発達に何か意味があるのか、について考えます。 07:29 …
第8回 インターネットと心の健康
「インターネットと心の健康」というと、「ネット依存」や「ネットいじめ」といったネガティブな事柄を連想する人が多いのではないでしょうか。しかし、インターネットは心の健康に役立つ面も多いのです。日本ではうつ病、引きこもり、いじめといったメンタルヘルス問題が深刻です。これらは、専門の心理相談機関や医療機関への来談が遅れたり、できなかったりすることで問題が悪化して生じます。そこで、インターネットを活用し…