コラム 2026/08/07
コラム

UTokyo OCW・東大TV20周年記念シンポジウム「オープンエデュケーションの未来」の様子をご紹介!

2026年3月12日開催のUTokyo OCW・東大TV20周年記念シンポジウム「オープンエデュケーションの未来」。MITや本学の名誉教授陣、実務家が熱く語った「学びの未来」を、当日運営に携わった学生サポーター目線でお届けします。

2026年3月12日に、UTokyo OCW・東大TVの20周年を記念して、「オープンエデュケーションの未来:大学と社会をつなぐ新たな学びに向けて」と題したシンポジウムを開催しました。

今回は、その様子をちらっとおすそ分けさせていただきます!

開会挨拶

浅見 泰司(東京大学大学総合教育研究センター センター長)

はじめに、UTokyo OCW・東大TVを運営する東京大学大学総合教育研究センター(以下、大総センター)のセンター長を務められている浅見泰司先生より、ご挨拶いただきました。

浅見先生は都市工学を専門とされていて、その最終講義を取り上げたぴぴりのイチ推し!も3月末に公開されましたのでぜひご覧ください!

第一部:東京大学オープンエデュケーションの紹介

佐藤 浩章(東京大学大学総合教育研究センター教授)
石黒 千晶(東京大学大学総合教育研究センター准教授)

第一部では、「東大TV」と「UTokyo OCW」をはじめとする東京大学のオープンエデュケーションのこれまで、そしてこれからについて、大学総合教育研究センター所属の教員からお話いただきました。

まず、石黒先生からは、「東京大学オープンエデュケーションのあゆみ」として、東京大学による「知の開放」のための取り組みや、その意義について振り返っていただきました。

また、UTokyo OCWや東大TVの動画が世に出されるまでのスタッフの努力といった舞台裏や、動画の視聴分析などについてもご紹介しています。

さて、ここでクイズです。日本の次にUTokyo OCW・東大TVが閲覧されている国はどこだと思いますか…?
正解は動画をご覧ください!

次に、佐藤先生からは、UTokyo Channelと大学総合教育研究センター内に新設された撮影スタジオについてご紹介いただきました。

UTokyo Channelは、東京大学全体の動画コンテンツに関わる大改革で、コンテンツの集約や検索機能の改善、中高生・英語向けサイトの開設などによって、より多くの人に発信し、学びに活かしてもらおうという試みです。

第二部① OCWの潮流とこれからのオープンエデュケーション

OCW:大学教育コンテンツのオープンアクセス
宮川 繁(マサチューセッツ工科大学名誉教授)

第二部のトップバッターは、オープンエデュケーションの先駆者である米国マサチューセッツ工科大学(MIT)で、まさにオープンエデュケーションの誕生に深く関わられた、宮川繁先生です。

MITでオープンエデュケーションが始まった経緯(実は、元々は有料の予定だった!?)や、MITのOCWは世界のどの地域のどのような人々に活用されているのか、など貴重なお話ばかりです。
OCWの重要性やMITでもUTokyo OCWと同じような悩みを抱えていたことを知ることができ、励みにもなりました。

また、MITからはUTokyo OCWの20周年をお祝いするメッセージもいただいています。詳しくは「UTokyo OCW 開設20周年|MIT OpenCourseWareからお祝いのメッセージをいただきました」をご覧ください!

大学は二度目の死を迎えているのか?-改めて考える大学教育の意義-
吉見 俊哉(東京大学名誉教授)

続いては、社会学者であり、本学の副学長や大総センターのセンター長も歴任された、吉見先生のご講演です。

吉見先生からは、吉見先生が大総センターにいらっしゃった頃の教育改革に始まり、AIが普及した現在における教育の課題、そして今後「学び」「教育」がどうなって行くかについてお話しいただきました。
「東大は室町幕府!?」、「吉見先生とAI吉見先生の議論!?」、「AIは読書ができない!?」など興味深いお話が軽快に展開され、その興味深さと面白さに、会場では笑いも繰り返し起こっていました(この記事を書いている担当者は、その面白さのあまり、吉見先生のご著書を講演後に速攻で買ってきてサインを頂きました)。

第二部② 新しい時代の学びの実践例

ZEN大学における取組 – 大規模完全オンライン大学での学び
若山 正人(学校法人日本財団ドワンゴ学園ZEN大学 学長)

第二部の後半はZEN大学の学長を務められている若山先生からのご講演で始まりました。
ZEN大学は、独特の教育体制で有名な通信制大学です。

ZEN大学設立の背景に始まり、ZEN大学の取り組みや特徴、学生の属性などについてご紹介いただきました。
オンライン教育の普及や教育の多様化などにより近年注目を集めている通信制大学の取り組みは、多くの学生への学びの場の提供など、オープンエデュケーションにも通じる点が多くあり、非常に興味深かったです。

新規事業としてのLIBERARY(リベラリー)の取り組みについて~リベラルアーツによる人財育成への想いと実践~
木村 見悟(KDDI株式会社・リベラリー法人事業リーダー)

続いて、KDDI株式会社でLIBERARY(リベラリー)という動画サービスを展開する木村様からお話をいただきました。
LIBERARYは、リベラルアーツ(哲学、経営学、芸術、心理学などの幅広い教養)を学べる動画サービスです。

近年、リベラルアーツの重要性が増していると言われ、UTokyo OCWや東大TVでも教養科目講義や講演を公開しています。

木村様からはリベラルアーツの必要性やLIBERARYの導入事例などについてご紹介いただきました。
企業などでもリスキリングなどが重要視される中、UTokyo OCWや東大TVと同じく教育のための動画コンテンツを事業とされているとのことで、学びの多いお話でした。

通信制からみる学びのゲームチェンジャー
澁川 幸加(中央大学特任助教)

第二部の最後は、教育や通信制大学をご専門とする澁川先生から、通信制大学について解説いただきました。
戦後に、勤労青年に教育機会を提供するという社会的使命のもと普及した通信制大学は、一時期学生数が減少したものの、近年再び学生数が増加傾向にあります。

なぜ通信制大学に入る学生が多いのでしょうか?ZEN大学の若山先生のお話ともかかわりの深いお話で、オープンエデュケーションにも示唆を与えるものでした。

第三部 総合討論

最後に、総合討論としてご登壇いただいた方々からオープンエデュケーションや教育そのものの未来についてご意見をいただきました。

通信制大学やオンライン教育が進んだ未来では、どのような取り組み、教員の変容が重要となるのでしょうか?
オープンエデュケーションが生まれてから25周年、周りの環境が変わった現在で、オープンエデュケーションはどのような状況にあるのでしょうか?

当日の講演を踏まえて活発な議論が起きました。

改めてオープンエデュケーションの意義や重要性を感じる一日となり、今後のUTokyo OCW・東大TVの運営への糧にもなりました。

おわりに

さて、今回の特集ではUTokyo OCW・東大TVの20周年記念シンポジウムについて、その様子を少しだけご紹介しました。

当日の様子は下記のURLから見ることができます。ぜひ皆さんもゲストの方々のお話を聞いていただければと思います!

執筆者
おおさわ(東京大学学生サポーター)

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