境界線をめぐる旅(朝日講座「知の冒険—もっともっと考えたい、世界は謎に満ちている」2013年度講義)
目には見えない無数の境界線を張り巡らせて、人は暮らしています。その基点となるべき私でさえも、どこまでが私なのかと問いかけることが可能です。少なくとも誕生と死というふたつの境界線の間に私は存在しているはずですが、脳死問題を考えれば、死にさえも人為的な境界線が持ち込まれることを拒否できません。
初年度のテーマ「震災後、魂と風景の再生へ」を受けて、昨年度は「幸福」を問題にしました。それは、さまざまな…