東京大学公開講座「統計」
コンテンツ一覧
統計とは何か
第1回 開講の挨拶
新聞を開いてもテレビを見ても、視聴率、降水確率、合格率、投票率、経済成長率というようにパーセントで表された数字をよく目にします。これは過去のデータの評価であり、過去から未来を予測しようとする数値でもあります。最近では科学実験においても経済や社会現象の分析においても、膨大なデータを分析してその意味を探る手法が極めて重要になっています。 世界統計年(The International Year of Statistics)とされて…
第2回 統計ことはじめ
この回では、統計学の考え方がどんなものかを、その誕生の歴史に遡って解説します。統計ときくとつい難しい数式や計算が思い浮かびますが、基本的な考え方は、みなさんがふだん使われている判断のスキル(技法)を目に見える形で整理したものなのです。そうした点を理解してもらいやすいよう、講座全体の入り口もかねて、数式をほとんど使わずに、統計学の誕生の一コマを当時の社会の背景とあわせて紹介していきます。 …
第3回 国勢調査の「美談」分析:国民イベントとしての人口統計
1920年に行われた日本の最初の国勢調査は、20世紀初頭の世界センサス運動のもとで1905年に実施する予定(日露戦争で延期)であったものの再挑戦でした。国勢調査は国民が自ら調査する「一大文明事業」とされ、国家的なイベントとしての性格をもつことになり、官民を挙げた宣伝・啓蒙活動が多様に繰り広げられました。この講義では記念に編纂された『国勢調査記念録』の「美談逸話」を素材に、この調査がもった意外な特質を歴史社…
第4回 新薬の開発と承認審査における判断 -科学か儀式かー
医薬品の製造販売の承認可否を判断するための審査では、「薬が有効で、益が害を上回ると認められれば承認が与えられる」とされます。ところで、薬の有効性とは何でしょうか?「益が害を上回る」とはどういう状況でしょうか?それらは統計学や意志決定科学の枠組みではどのように表現される(あるいは表現できない)のでしょうか?本講義では、現実の医薬品規制の狭間にある重大な「そもそも論」を実例を使って考えます。 …
データと戦う
第5回 新粒子発見?素粒子実験と統計
素粒子物理学は、この宇宙が何で出来ていて、どんな法則に従っていて、更にはどのように生まれて進化してきたのかを解明しようというものです。その実験は多くの場合、人工的に素粒子を作り出し、その性質を調べ、時には新粒子を発見したりするわけですが、その方法は数を数えることにほとんど尽きます。目に見えない素粒子をどのようにして調べ、統計的な方法によってどのように背後にある物理に迫るのかを解説します。 …
第6回 マーケティングと統計
近年の情報技術の発達によって大量の顧客データを容易に収集、保存できるようになり、顧客を理解する機会は格段に増えています。もはやマーケティングは、『売るテクニック』ではなく情報産業なのです。顧客データを有効に生かし、情報処理を差別化することによって新たな知識を創造する企業こそが、競合の一歩先を行き競争優位に立つことが出来ます。今回の講義では、マーケティングにおける統計の応用性を事例を交えながら紹介…
暮らしと統計
第7回 国により単位の異なる所得や価格などを比較するにはどうするか
円高のとき海外でモノを買うと安いと感じますが、その為替レートで計算した私達の所得は世界最高水準。でもそんな実感がないのはなぜでしょう。国により通貨単位の違う価格や所得はどのように比較すればいいのでしょうか。また、日本の食料生産性は低いと言われますが、国によって生産する品目が違うのにどうしてそう言えるのでしょうか。本講義では、こうした国際比較を行う際に生じる様々な問題の所在と対処方法を紹介します。 …
第8回 会社の『寿命』を測る
人間や機械とは異なり、会社には理屈の上では寿命はありません。しかし、実際には会社もどこかの時点で衰え、消えていきます。それでは、会社の寿命はいったいどれぐらいなのでしょうか? そのような会社の寿命の長さは、社会においてどのような意味を持っているのでしょうか? そもそも、会社の寿命はどうやって測ればよいのでしょうか? 本講義では、戦後日本の大企業を取り上げて、このような問いについて考えていきます。 …
第9回 閉講の挨拶
新聞を開いてもテレビを見ても、視聴率、降水確率、合格率、投票率、経済成長率というようにパーセントで表された数字をよく目にします。これは過去のデータの評価であり、過去から未来を予測しようとする数値でもあります。最近では科学実験においても経済や社会現象の分析においても、膨大なデータを分析してその意味を探る手法が極めて重要になっています。 世界統計年(The International Year of Statistics)とされてい…