シリーズ
2010年 開講

法と現代社会-見える法と見えざる法(学術俯瞰講義)

鼓腹撃壤の故事によれば、帝王世紀の太平の世に、ある老人が「日出でて作し、日入りて息(いこ)い,井を鑿ちて飲み、田を耕して食らう,帝の力何ぞ我に有らんや」と歌ったとのことである。この故事の真意は、「神の見えざる手」のように「目には定かに見えねども」、「帝の力」はユビキタス(普遍)に、その「高いわざ」で世の太平を支えているという点にあるとされる。この「帝の力」のユビキタスな在り方は、そのまま「法」に当てはまる。人々も、企業や組織も、その日々の活動において、「法の力何ぞ我に有らんや」と謳歌しているが、そのような太平の世の安寧は、「見えざる法の手」が機能しているからに他ならない。 この「見えざる法の手」が可視化するのは、社会の中の変化する領域においてである。そして、現代社会はさまざまな領域において激動していることをその特色としている。その点は、20世紀末、例えば1990年代の世界と、今世紀のこの数年の世界の在り方とを比較して見れば一目瞭然であろう。たとえば、再生医療等の医学分野、インタネット等の情報分野、発明発見等の科学技術分野、市場のグローバライゼイション等の経済分野、景観・眺望・日照などの都市コミュニティやフェニミズム等の文化分野、そして何より、消費生活や市民参加等の市民生活の全般にわたって変容と革新が加速度的に進んでいるのが現代社会である。 社会状態や人びとの価値観が変化するときには、その状態遷移コストを極小化するために意識的な法的制禦が必要となるとともに、逆に、変化した社会状態や価値観にリスポンシヴ(応答的)に法の方も変容してゆく。 このような法と社会の相互作用のフロンティア(最前線)のいくつかを日本社会からピックアップして共に考え直してみよう、というのが今回の学術俯瞰講義の「目論見」である。
Content List

コンテンツ一覧

法と経済学

2010年 開講
1時間22分
資料あり
ながら聞き可
2010年 開講

第8回 法と経済の接点-市場の役割はなぜ重要か

最近の日本では、「市場原理」に対するマイナス・イメージが大きい。しかし、資源の乏しい日本の戦後の経済発展は、世界的な自由貿易体制に負うところが大きく、これは国内市場での自由な取引についても同様である。誰もが自由に参入できる市場が、消費者と生産者の双方にとって望ましく、それを「賢明な法制度」によって守るという法と経済学の基本的な考え方を、地球環境問題や住宅・都市問題、および雇用問題に適用する。具体…

講師 | 八代 尚宏
1時間22分
資料あり
ながら聞き可
2010年 開講
1時間26分
資料あり
ながら聞き可
2010年 開講

第9回 都市・住宅問題への適用

最近の日本では、「市場原理」に対するマイナス・イメージが大きい。しかし、資源の乏しい日本の戦後の経済発展は、世界的な自由貿易体制に負うところが大きく、これは国内市場での自由な取引についても同様である。誰もが自由に参入できる市場が、消費者と生産者の双方にとって望ましく、それを「賢明な法制度」によって守るという法と経済学の基本的な考え方を、地球環境問題や住宅・都市問題、および雇用問題に適用する。具体…

講師 | 八代 尚宏
1時間26分
資料あり
ながら聞き可
2010年 開講
1時間27分
資料あり
ながら聞き可
2010年 開講

第10回 雇用問題への適用

最近の日本では、「市場原理」に対するマイナス・イメージが大きい。しかし、資源の乏しい日本の戦後の経済発展は、世界的な自由貿易体制に負うところが大きく、これは国内市場での自由な取引についても同様である。誰もが自由に参入できる市場が、消費者と生産者の双方にとって望ましく、それを「賢明な法制度」によって守るという法と経済学の基本的な考え方を、地球環境問題や住宅・都市問題、および雇用問題に適用する。具体…

講師 | 八代 尚宏
1時間27分
資料あり
ながら聞き可

法と科学

2010年 開講
1時間28分
資料あり
ながら聞き可
2010年 開講

第5回 裁判と科学

この3回の講義では、著しく変容と革新が進み続けている科学の分野から幾つかのトピックを紹介する。まず畔柳達雄「裁判と科学」では、科学と法律がぶつかる側面を弁護士自身の経験から話しをする。大渕哲也「発明と法」では、特許法や営業秘密、職務発明について、濱田純一「法と情報」では、インターネット等の情報の利用や表現、セキュリティについて、どのような法制度に支えられているのか話しをする。

講師 | 畔柳 達雄
1時間28分
資料あり
ながら聞き可
2010年 開講
1時間34分
資料あり
ながら聞き可
2010年 開講

第6回 発明と法

この3回の講義では、著しく変容と革新が進み続けている科学の分野から幾つかのトピックを紹介する。まず畔柳達雄「裁判と科学」では、科学と法律がぶつかる側面を弁護士自身の経験から話しをする。大渕哲也「発明と法」では、特許法や営業秘密、職務発明について、濱田純一「法と情報」では、インターネット等の情報の利用や表現、セキュリティについて、どのような法制度に支えられているのか話しをする。

講師 | 大渕 哲也
1時間34分
資料あり
ながら聞き可
2010年 開講
1時間33分
ながら聞き可
2010年 開講

第7回 法と情報

この3回の講義では、著しく変容と革新が進み続けている科学の分野から幾つかのトピックを紹介する。まず畔柳達雄「裁判と科学」では、科学と法律がぶつかる側面を弁護士自身の経験から話しをする。大渕哲也「発明と法」では、特許法や営業秘密、職務発明について、濱田純一「法と情報」では、インターネット等の情報の利用や表現、セキュリティについて、どのような法制度に支えられているのか話しをする。

講師 | 濱田 純一
1時間33分
ながら聞き可

法と市民生活

2010年 開講
1時間9分
資料あり
ながら聞き可
2010年 開講

第2回 いま、法と法学は

この20年は「失われた20年」などと呼ばれることもあるが、法の世界では「第三の法制改革期」「大立法時代」などと呼ばれている。ビジネスの世界では会社法・保険法などの大改正が行われたが、変動の波は私たちの日常生活にも及んでいる。この講義では、法と法学の現状を概観した上で、「児童虐待」という一つの問題をとりあげる。そして、法や法学がどのようにこの問題に取り組んでいるかを示すことを通じて、現代における法の役…

講師 | 大村 敦志
1時間9分
資料あり
ながら聞き可
2010年 開講
1時間16分
資料あり
ながら聞き可
2010年 開講

第3回 児童虐待への法的対応

この20年は「失われた20年」などと呼ばれることもあるが、法の世界では「第三の法制改革期」「大立法時代」などと呼ばれている。ビジネスの世界では会社法・保険法などの大改正が行われたが、変動の波は私たちの日常生活にも及んでいる。この講義では、法と法学の現状を概観した上で、「児童虐待」という一つの問題をとりあげる。そして、法や法学がどのようにこの問題に取り組んでいるかを示すことを通じて、現代における法の役…

講師 | 大村 敦志
1時間16分
資料あり
ながら聞き可
2010年 開講
1時間12分
資料あり
ながら聞き可
2010年 開講

第4回 児童虐待防止の社会的背景

この20年は「失われた20年」などと呼ばれることもあるが、法の世界では「第三の法制改革期」「大立法時代」などと呼ばれている。ビジネスの世界では会社法・保険法などの大改正が行われたが、変動の波は私たちの日常生活にも及んでいる。この講義では、法と法学の現状を概観した上で、「児童虐待」という一つの問題をとりあげる。そして、法や法学がどのようにこの問題に取り組んでいるかを示すことを通じて、現代における法の役…

講師 | 大村 敦志
1時間12分
資料あり
ながら聞き可
シリーズ一覧に戻る