「世界史」の世界史(学術俯瞰講義)
コンテンツ一覧
ヨーロッパにおける「歴史」の誕生
第11回 近代歴史学以前の「歴史」
中世のヨーロッパ人にとって、「過去」はキリスト教信仰や伝説と密接に結びついたものであり、過去の時間も聖書を尺度にして計られていた。このような過去意識からの脱却の試みは、近世半ばに「古物収集家」によって始められるが、彼らの過去へのアプローチは、現在の私たちの「歴史学」理解とはかけ離れたものであった。この講義では、まず、近代歴史学成立以前に、ヨーロッパの人々がどのように「過去」をみていたのかを紹介す…
第12回 近代ナショナリズムと「歴史」の創造
中世のヨーロッパ人にとって、「過去」はキリスト教信仰や伝説と密接に結びついたものであり、過去の時間も聖書を尺度にして計られていた。このような過去意識からの脱却の試みは、近世半ばに「古物収集家」によって始められるが、彼らの過去へのアプローチは、現在の私たちの「歴史学」理解とはかけ離れたものであった。この講義では、まず、近代歴史学成立以前に、ヨーロッパの人々がどのように「過去」をみていたのかを紹介す…
日本における「日本史」-「自国史」を語るいとなみ
第6回 前近代日本における歴史叙述
歴史を語るいとなみは、我々は何者か、どこから来て、どこへ行こうとするのか、という自己認識の問いと分かち難く結びついている。自と他を区別しその違いを強調することは、現行の「世界史」の問題点の一つとされるが、それは近代歴史学のみに固有の特徴ではない。「くに」の範囲や定義は一様でないにせよ、支配・統合の拠りどころとして、共有する過去の物語である「自国史」が語られてきたことは認識しておく必要があろう。第6…
第7回 明治政府の修史事業と史料編纂所
歴史を語るいとなみは、我々は何者か、どこから来て、どこへ行こうとするのか、という自己認識の問いと分かち難く結びついている。自と他を区別しその違いを強調することは、現行の「世界史」の問題点の一つとされるが、それは近代歴史学のみに固有の特徴ではない。「くに」の範囲や定義は一様でないにせよ、支配・統合の拠りどころとして、共有する過去の物語である「自国史」が語られてきたことは認識しておく必要があろう。第6…
「正統」の歴史と「王統」の歴史
第8回 「中華」の世界観と「正統」の歴史
こちらの講義の概要をだいふくちゃん通信でもご紹介しています。 ⇒中国に今も息づく!?「中華」と「正統」の政治思想史(『「中華」の世界観と「正統」の歴史』杉山 清彦先生)(だいふくちゃん通信)
第9回 「中国史」の創出と「歴史認識」
わが国をふくむ漢字文化圏においては、『史記』以来の「正史」をはじめとする膨大な歴史書が編まれ、蓄積・共有されてきた。他方、草原を駆けめぐる遊牧民が活動の主体となってきた中央ユーラシア世界は、定住農耕社会の人びとから「歴史」がないものとみなされてきた。では、漢字文化圏の中核をなしてきた「中国」の世界観・歴史観とは、どのようなものだったのだろうか。また中央ユーラシアの遊牧民やオアシス民は、本当に歴史…
第10回 中央ユーラシアにおける世界観と歴史観
わが国をふくむ漢字文化圏においては、『史記』以来の「正史」をはじめとする膨大な歴史書が編まれ、蓄積・共有されてきた。他方、草原を駆けめぐる遊牧民が活動の主体となってきた中央ユーラシア世界は、定住農耕社会の人びとから「歴史」がないものとみなされてきた。では、漢字文化圏の中核をなしてきた「中国」の世界観・歴史観とは、どのようなものだったのだろうか。また中央ユーラシアの遊牧民やオアシス民は、本当に歴史…
近代的学問としての世界史
第3回 実証すること、法則を見出すこと
近代社会において学問として営まれてきた歴史学が、世界史をいかに解釈してきたのかを考えてみたい。まず、近代歴史学の基礎たる実証研究の特徴を説明する。ついで、近代歴史学への批判として登場した史的唯物論といった法則性を重視する歴史研究を紹介し、両者の方法論上の限界を指摘する(第3回)。これらの歴史学の手法を西洋から導入した日本の歴史家たちは、西洋と日本、東洋を比較史的に考察することで、苦心して世界史の理…
第4回 比較史のなかの日本・アジア
近代社会において学問として営まれてきた歴史学が、世界史をいかに解釈してきたのかを考えてみたい。まず、近代歴史学の基礎たる実証研究の特徴を説明する。ついで、近代歴史学への批判として登場した史的唯物論といった法則性を重視する歴史研究を紹介し、両者の方法論上の限界を指摘する(第3回)。これらの歴史学の手法を西洋から導入した日本の歴史家たちは、西洋と日本、東洋を比較史的に考察することで、苦心して世界史の理…
第5回 近代を超越して新たな世界史を描く
近代社会において学問として営まれてきた歴史学が、世界史をいかに解釈してきたのかを考えてみたい。まず、近代歴史学の基礎たる実証研究の特徴を説明する。ついで、近代歴史学への批判として登場した史的唯物論といった法則性を重視する歴史研究を紹介し、両者の方法論上の限界を指摘する(第3回)。これらの歴史学の手法を西洋から導入した日本の歴史家たちは、西洋と日本、東洋を比較史的に考察することで、苦心して世界史の理…
世界の中の日本の世界史
第1回 世界の世界史
こちらの講義の概要をだいふくちゃん通信でもご紹介しています。 ⇒あなたの世界史観はどこから来た?歴史の多様な解釈を考える(「世界の世界史」羽田 正先生)(だいふくちゃん通信)
第2回 近代歴史学と世界史
現代世界の各国で教えられている世界史や歴史の例をいくつか取り上げ、そこに見られる共通点と相違点を確認する(第1回)。また、共通点とみなしうる過去の見方(近代歴史学)が、どのような過程で生まれ世界に広まって、日本でも採用されたかを解説する(第2回)。